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桂・カレッジ通信

2021年度卒業式 学校長式辞(全文)

只今、卒業証書を授与された33名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんは、入学されてからの3年間、日々研鑽を重ねられ、その甲斐があって、本日、本校に入学されたときの目標を達成されました。皆さんのこれまでの努力を称え、職員一同心よりお祝い申し上げます。

また本日は事情によりご参席していただけなかったご家族、皆さんを支えその成長を見守ってこられ、今日の日を心待ちにされていたご家族の方々にもお祝いを申し上げます。


さて、皆さんが2年生になられた一年間は、新型コロナウイルスが世界的に蔓延し、それに対応する為に、これまでの日常生活でない「新しい生活様式」を送らざるをえなくなっています。そこで本校でも一部オンライン授業を行うなど、私たちは今まで経験したことのない異例の事態に遭遇しました。そして、皆さんが3年生になられても、私たちの願いもむなしく、新型コロナは次々と変異し、その広がりは前年度以上のものとなり、現在に至っては第六波の流行期にあります。そのために皆さんの当校でのもっとも大切な授業である臨地実習を十分に納得のいくまで体験できないまま卒業を余儀なくされたのは、とても残念であり、また看護師として働くにあたっての懸念でもあります。

それにもかかわらず、皆さんは4月から直ちに看護師として、病院で勤務することになります。皆さんもご存じのとおり、現在何れの国でも医療体制に過重の負荷がかかり、医療関係者の現場での仕事は過酷なものになっています。その一翼を担う看護もとても大切な仕事です。皆さんの仕事は「エッセンシャルワーク」であるといわれています。「エッセンシャルワーク」とは、人々が生きていく上で必要不可欠な仕事という意味です。世の中の人々はみなさんが現場で働かれることを心待ちにしております。

看護は医学的知識や技術を媒介にした対人援助学であります。対人援助学の根底は、関係としての人間の存在があります。人間関係とは、一個人と一個人の、つまり主体と主体の関係であります。看護行為の対象は、病を抱えて痛みや苦しみを経験している人であり、死を前にして不安に満ちた日々を過ごしている人であります。そのような人との関係の中で、そしてそのような関係として、看護という仕事があるのです。

そのような人への行為は、まず第一に、悩めるその人がどのような人であるかを知ることから始まります。そして、第二にその人の苦しみや不安を共感することが重要であります。相手の心の内を慮り、寄り添うことです。そして、第三に病める人の生そのものを尊重し、敬意を込めて、今ある最善の関わりを行う。このような姿勢が看護の基礎であると考えます。

どうか本校で学ばれた教育理念である「生命の畏敬・人格を尊重する精神」をいつも心の片隅において、高い倫理性を持ってこれからのお仕事を初めていただきたいと願っております。


この仕事は、皆さんも学ばれたように、科学的にそして技術的に裏附けされて適切に実施されねばなりません。近年は医学が加速度的に高度になり、高度な知識と技術を迅速に用いることがますます要求されるようになっています。皆さんが本校で学ばれた知識や技術は、実践の場で必要とされている看護のほんの基礎であるに過ぎません。これから現実の医療の現場に出て、現場で必要とされる、多分皆さんが全く経験したことのない知識や技能を習得せねばなりません。幸い皆さんのほとんどが就職される京都桂病院では本校出身の先輩がたくさんおられます。先輩方は親切に丁寧に現場での看護の知識や技術を指導されると思います。皆さんは誠実に謙虚に先輩に教えを請いながら、技量を高め、第一線の医療現場で同僚にも患者さんにも評価され信頼される看護師となっていただきたいと願っています。

皆さん、これまで以上に向上心を持ち、今後も研鑽を積まれ、そして、看護の専門家として、ご活躍されることを、本校の職員は全員心より願っております。

そして、仕事をするうえで、健康が大事です。くれぐれも健康に気を付けて、ご活躍ください。

今一度皆さんのこれまでの努力に敬意を表し、心からご卒業を祝福しつつ、今後のご活躍を心から祈っています。


最後になりましたが、社会福祉法人京都社会事業財団会長野口雅慈先生、京都桂病院の病院長および看護部長の方々、さらにコロナ禍のために本日ご列席いただけなかった学生の実習を受け入れご指導をいただいた多くの諸施設の方々、また学生に懇切丁寧にご講義いただきました外部講師の方々などに、学生が卒業式を迎えられたのは、ひとえに皆様方のお力添えがあったものと、心より御礼を申し上げ、私の卒業式の式辞といたします。



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